放射線室

放射線室受付

受付で基本票をお預かりして検査ごとにご案内します。


1.一般撮影検査

一般撮影検査は、医療用X線を使用して骨や関節の状態、体内臓器の様子を知る画像検査です。画像はPACS(Picture Archiving and Communication System:医療用画像管理システム)を利用して、患者さんにフィルム等を持ってもらうという負担を減らし、院内の電子カルテシステムすべてで画像を共有できるようになっています。
X線撮影機器はSHIMADZU社製RADSpeedPro3基。画像処理は、コニカミノルタ社製AeroDRシステムを使用しており、良い画像が提供できる体制を整えています。
また、大腸カメラ検査室にも同機種があり、検査中のX線撮影も可能になっています。


X線一般単純撮影の流れ

検査対象部位により着替え等は必要ない場合もあります。撮影の際にメガネ、ネックレス、ブラジャー、ピアス、補聴器、入れ歯、ボタン、シップ、カイロ、エレキバン、服のプリント等が画像に写る際には職員から着替えのお願いをすることがあります。

2.乳房撮影検査

マンモグラフィーとは乳房専用のX線検査で、板状のもので乳房をはさみ圧迫して撮影します。撮影は左右それぞれ、上下と斜め方向を行います。乳房を圧迫するのは、平たくして撮影することで病変をより鮮明に写し出し、厚みを薄くすることで、X線の被ばく量を減らすためです。マンモグラフィーは乳がんの初期症状である微細な石灰化などを検出できるため、早期発見に有効であり、信頼性の高い検査です。当院では、ハローキティ柄の乳房専用装置を導入しています。撮影は女性技師が担当し、マンモグラフィー検診精度管理委員会の認定を受けています。


3.X線TV検査

当院では、3台のデジタルX線TVシステムを使用しています。通常のX線写真では瞬間の静止画のみの情報となりますが、TVシステムを利用した検査ではビデオカメラのようにリアルタイムで動きを観察することが出来ます。一般的に胃のバリウム検査が有名ですが、その他にも体内に管や針を挿入する時・関節を動かしながら観察したい時・造影剤を使って消化管等の動きや形態観察をしたい時等、様々な検査や治療で利用されます。
2階特殊検査室にあるTV室では、内視鏡やエコー機を同時に使うERCP等の検査を行っています。


TV室で施行される主な検査

  • 食道・胃・小腸・大腸の造影検査
  • 注腸
  • カテーテル等の挿入・造影・入れ替え
  • PTCD(経皮経肝胆道ドレナージ)
  • PTGBD(経皮経肝胆嚢ドレナージ)
  • ERCP(内視鏡的逆行性胆管膵管造影)
  • EPBD・EST(採石・砕石)
  • ERBD・ERPD(胆汁・膵液 ドレナージ)
  • ENBD・ENPD(経鼻胆汁・膵液 ドレナージ)
  • 胃瘻造設・交換
  • 脱臼や骨折の整復
  • 脊髄造影・椎間板造影・神経根ブロック
  • 腎盂・尿管・膀胱造影
  • 腸重積

4.X線CT検査

CT(Computed Tomography)とはコンピュータ断層撮影法の略です。身体にX線を照射し、透過したX線量の差をデータとして集めコンピュータで処理することによって身体の内部の細かな情報を得る事ができる検査です。検査時間は、撮影部位によって異なりますが約5~15分です。より正確な診断をするために、ヨード造影剤(以下造影剤)を使うことがあります。造影剤は、静脈注射により体内に注入します。造影剤を用いることにより、血管や小さな病変がわかりやすくなります。得られたデータを使って高精度の3次元立体画像なども作ることができます。


5.MRI(磁気共鳴画像)検査

MRI(Magnetic Resonance Imaging)検査は強力な磁石でできた筒の中に入り、磁気の力を利用して体の臓器や血管を撮影する検査です。撮影の際は、ベッド(検査台)に寝た状態で、磁石の埋め込まれた狭い筒の中に入ります。検査対象部位や目的によって検査の時間は異なりますがおよそ20分~30分かかります。(検査中は工事現場のような音がします)また、レントゲンやCT検査とは違い、X線を使用しないので放射線被ばくはありません。
2018年5月よりGE社製 3.0Tの最上位MRIを導入し、現在3.0Tと1.5Tの2台で稼働しています。3.0Tは筒の大きさも若干大きくなり、高磁場の信号を使えることで様々な検査のニーズに応えられるようになっています。


次のような患者さんは検査を受けることができない場合があります。

  • 心臓ペースメーカーや体内自動除細動器、体内神経刺激装置等の機器を使用している方
  • 脳動脈瘤クリップや人工関節などの金属が埋め込まれている方
  • 妊娠または妊娠の可能性がある方
  • 閉所恐怖症の方

6.核医学(RI:Radio Isotope)検査

γ(ガンマ)線という放射線を放出する少量のくすり(用途に合うように標識された薬)を静脈から注射し、検査用のベッドで5~60分横になっている間に、ガンマカメラで体の中の様子を画像にする検査です。腫瘍の発見や骨の病気、心臓の病気、脳の病気、または内分泌系の病気の診断などいろんな検査があります。
また近年ではパーキンソン症候群や認知症の診断に役立つ検査も行われています。


検査項目

  • 脳血流シンチグラム
  • 脳槽・脊髄腔シンチグラム
  • 唾液腺シンチグラム
  • 甲状腺シンチグラム
  • 副甲状腺シンチグラム
  • 肺血流シンチグラム
  • 心筋シンチグラム
  • 交感神経機能分布シンチグラム
  • 胃粘膜シンチグラム
  • 肝シンチグラム
  • 脾シンチグラム
  • 肝受容体シンチグラム
  • 副腎シンチグラム
  • レノグラム
  • 骨シンチグラム
  • 腫瘍シンチグラム
  • ドパミントランスポーターシンチグラムなど

7.血管撮影検査

心臓(冠動脈)、脳血管、腹部血管、四肢血管を撮影する検査です。四肢の動脈からカテーテルという細い管を挿入し、目的部位まで進め、ヨード造影剤を注入し撮影します。
当院では心臓カテーテル検査室と頭部腹部血管撮影室に分かれて検査を行います。心臓カテーテル検査室のAllura Xperと頭部腹部血管撮影室のAzurionは、バイプレーンという2方向X線システムを採用しており造影剤量を減らすことを可能にして、体に負担の少ない検査を可能にしています。

心臓カテーテル検査

心臓カテーテル検査では主に心臓に栄養を送る血管:冠動脈の狭窄を確認する検査です。冠動脈の形状、状態だけでなく、心臓自体の動きも評価することができます。当院ではPHILIPS社製Allura Xperを使用して検査を行っております。主に循環器内科と連携して検査を行っています。


Q.バイプレーンとは?

A.バイプレーンとは、2方向X線システムで、1度の造影剤注入で2つの方向の画像を得ることができます。1度の注入で2方向の撮影ができるというのは,使用する造影剤量を減らすことができるというメリットがあります。また、検査時間の短縮にも効果を発揮します。

頭部腹部血管撮影室

当院では頭部、腹部、四肢等の血管造影検査をこちらの検査室にて行っています。すべての検査において、専門の医師、看護師、放射線技師が連携して検査に携わっています。

頭部血管撮影

四肢の動脈からカテーテルを挿入して、脳へ行く血管に直接造影を注入する検査です。造影剤を使用した検査ではCTでも頭部の検査を行うことが可能ですが、より精密に検査することができます。当院では脳外科と連携して検査を行っています。

腹部血管撮影

主に下肢の血管からカテーテルを挿入して腹部の検査や治療を行っています。最も多く行っているのはTACE(経皮的肝動脈塞栓術)を行っており、当院では外科、内科、IVR科が連携して治療を行っています。

四肢血管撮影

上肢、下肢の血管を造影剤を利用して血流や血管が細くなっていないかを検査します。細くなっている場合にはPTA(経皮的血管形成術)などの治療も行います。また、透析で使用するシャントの造影検査、治療もこちらで行っています。主に心臓血管外科と連携して検査、治療を行っています。


8.放射線治療

放射線治療室では高エネルギーの放射線を利用して,切らずに病気に対して治療を行うことができます。放射線が当たることによる痛みは全くありません。寝台に寝ているだけで治療が可能です。治療する場所は全身どこでも治療することができます。1回の治療に要する時間は20分程度ですが、放射線が照射されている時間は5分程度です。治療期間は1週間から最長で7週間かかるものもあります。外来通院でも入院でも治療可能です。当院で使用している放射線治療機器はELEKTA社製Synergyという機械を採用しています。

Synergyでは放射線治療で使用する高エネルギーの放射線だけでなく、CT検査と同様の放射線を使用することにより、治療プランと常に照合でき、より精密に患部に照射することを可能にしています。

機械自体もオートでプログラムすることにより短時間での治療終了することができます。放射線治療医、放射線治療技師などの放射線治療を熟知したスタッフが共同で行いますので安心して受診してください。


9.衝撃波結石破砕

主に尿路系の結石(腎臓や尿管)に対して、衝撃波を体外から当てることによって結石を砕く事を目的とした治療です。初回は、1日入院して頂き、座薬を使用した上で、点滴をとって治療を開始します。治療後は、X線写真で結石の有無を確認し、必要なら1週間ほど時間を空けて、再度治療します。2回目以降は、外来に来て頂いて点滴のみで治療することが可能です。痛みは、個人差がありますが、ピリピリと奥に響く感じです。状態に合わせて強度や体位を変えて治療を行いますので、心配する必要はありません。治療は、およそ3000発~4000発の衝撃波で1時間程度です。装置を新しく更新したので、治療成績が格段に良くなりました。尿路結石でお悩みの方は、是非ともご来院下さい。


10.骨塩量測定

骨に含まれているカルシウムなどのミネラル成分を測定する検査です。骨粗鬆症の診断の標準と言われる腰椎と骨折しやすい箇所と言われる大腿骨頸部で計測を行います。骨粗鬆症や代謝性疾患の診断や経過観察・進行具合の確認などで利用されます。


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