平成31年 初期研修(協力型)

初期研修1年目 足立 医師(協力型)

初期研修1年目
(協力型)
足立 医師

 協力型研修医として1年間、松山市民病院で勤めさせていただきました。
 市民病院の研修はまずICLSコースを受講します。そこで心停止の初期対応を学ぶことから医者としての1歩が始まります。そして5月まで麻酔科でマスク換気、内科で初診の問診の取り方など志望科の指導医のもとで医師の仕事の基礎を学びました。

 いよいよ6月からローテーションが始まります。松山市民病院の特徴はローテーションする科と時期を、研修医だけで決められるように便宜を図ってくれているところです。進路が決まっている人はその科を多くローテーションしたり、逆に決まっていない人は様々な科をローテーションしたりと自由に日程を組めるところです。さらに私たちが研修している途中でもローテーションする科を変更できるようにもしてくださいました。

 どの科の先生もとても親切で、丁寧なご指導を受けました。研修医にファーストコールで真夜中に電話がかかってくることもありますが、研修医一人だけでは対応しきれないときは、快く電話で指導してくださったり、病院まで足を運び、どのように対応したらよいのかを指導していただいたりしました。翌日は電話での対応で不適切だったところや聞き漏らしたところを指摘してくださり、次はどうしたらもっと患者さんの情報を適切に把握して、指示を出せるか、きちんとフィードバックしてくださるところも非常に勉強になりました。手技や知識など学ぶことはとても多くて大変でしたが、失敗しても何度でもご指導いただき、どんな質問にも快く答えていただけたことがとても支えになりました。また、学会発表などの機会を与えていただき、とても良い経験になりました。

 研修するに当たってもう一つの大きな特徴が救急です。救急日が8日に1度の割合で回ってきますが、研修医は毎回内科系、外科系、小児科、放射線科に分かれ日勤、準夜勤、深夜勤の3交代制で初期対応をさせていただきます。そこでは救急隊員がゼロから集めてくださった情報をもとに速やかに患者さんの状態を把握し、どのような疾患を除外しないといけないか、そのために次に何の検査が必要と判断しているかを上級医のもとで学びます。

 丁寧な指導に感謝しながらも、自分の未熟さには情けない思いをしていましたが、優しい医療スタッフの方々と患者さんに励まされ、何とか1年を終えられました。

 1年間、松山市民病院で研修できたことに感謝し、4月からの大学での研修も頑張ろうと思います。

初期研修1年目 井村 医師(協力型)

松山市民病院での研修内容について

初期研修1年目
(協力型)
井村 医師

 私は愛媛大学の協力型プログラムとして、一年間松山市民病院で初期研修させて頂きました。麻酔科1ヶ月、消化器内科2ヶ月、循環器内科2ヶ月、消化器外科4ヶ月、救急科1ヶ月、血液内科1ヶ月、腎臓内科1ヶ月、ローテートしました。当院では研修科とローテートする時期を、他病院と比べると比較的自由に選ぶことができます。私は外科志望であったので、消化器外科での研修をより多く出来るよう調整しました。

当院での研修の長所・短所

 メンター制を導入しており、1ヶ月程度(4-5月)は指導医に付き、病棟業務に慣れるところからサポートしてもらえます。基本的には自分が希望する診療科のDr.が指導医になります。私の場合は、消化器外科のDr.が指導医でしたので、研修医として必要な一般的業務に加えて、外科の基本的な手技についても丁寧に指導して頂くことが出来ました。またメンター期間が終了した後でも、日々の診療で気になったこと、これからの進路など、様々な事を気軽に相談できたので、メンター制度は当院研修の長所の1つであると感じました。
 診療科によって1ヶ月あたりの研修医の数が限られており、希望が重なると話し合いをして決める場合があります。概ね問題ありませんが、自分がローテートする時期に症例数に偏りが出ることがありますので、そこは短所になりうるかもしれません。

当院での研修を考えている方へ

 先生方をはじめ、コメディカルの方々、病院スタッフの皆さんがとても優しく、雰囲気の良い職場です。当院での研修に興味のある方は、ぜひ一度見学に来てみてください。
 外科志望の方がいれば、外科研修は特におすすめです。

初期研修1年目 岡 医師(協力型)

初期研修1年目
(協力型)
岡 医師

 松山市民病院研修医1年目の岡亮太郎と申します。愛媛大学病院協力型として1年間勤めさせていただきました。松山市民病院の特徴を私なりに述べていこうと思います。研修内容としましては、最初の約2ヶ月は採血、マスク換気、ルート確保、外来見学などを行い、病院に慣れていく期間があります。その間にそれ以降に研修したい科を決定していきます。私は循環器内科(2ヶ月)、麻酔科(1ヶ月)、消化器内科(2ヶ月)、救急科(1ヶ月)、外科(1ヶ月)、腎臓内科(1ヶ月)、血液内科(1ヶ月)を研修しました。1年目では主に内科6ヶ月、必須科3ヶ月を選択します。2年目では志望科に合わせた科を選択していきます。

 各科をローテーションするだけでなく、8日に1回の輪番日には松山医療圏の二次救急の研修もあります。ローテーションしている科によって内科・外科・整形外科・脳外科・小児科・放射線科などの救急を担当します。日勤・準夜・深夜の3つの時間帯に分かれ、救急で来た患者さんの初期対応を行います。上級医の先生と一緒に当番に入るので、安心して対応でき、軽症のウォークイン患者から重症の救急車搬送患者まで様々な症例を経験することができます。救急当番は体力的にきついイメージもありますが、3交代制のおかげで無理することなく研修することができます。

 初期研修医には専用の研修医ルームが存在します。参考書やパソコンがあるのでカルテ記載をしたり、勉強をしたりすることができます。平成30年度の初期研修医は1年目10名、2年目4名と少人数であり、研修医同士の仲も良く、困ったことがあれば研修医同士で気軽に相談することができました。医局は研修医と上級医は同じ部屋になっており、垣根が低く、自然に上級医と関わり合い、困っていることを相談することができます。医師以外の職種の方々も大変優しく接してくださります。余談ではありますが食堂のご飯がおいしく1日の楽しみの1つでした。

 愛媛大学病院協力型である私は、2年目では大学に戻ってしまいますが当院で学んだことや反省したことなど、様々な思いを忘れないように医師として精進していきたいと思います。私と関わってくれた多くの松山市民病院の方々に感謝しております。ありがとうございました。

初期研修1年目 柏木 医師(協力型)

初期研修1年目
(協力型)
柏木 医師

 私は協力型プログラムとして、1年間松山市民病院で初期研修をさせて頂きました。当院の研修では消化器内科、循環器内科、腎臓内科を主軸に内科の研修を行い、その他にも麻酔科、救急科、小児科で研修を行いました。研修内容については、研修担当の先生が、柔軟に対応してくださり、それぞれの研修医の希望の研修内容を実現することができると思います。

 松山市民病院の初期研修の大きな魅力の1つとして、8日に1回の松山市の救急輪番があります。上級医の先生とペアとなり、救急患者の対応を行い、問診から診察、検査、治療まで最初から一通り行うことができます。学生時代の実習では、すでに診断のついている患者がほとんどであったため、救急業務で得られる経験はとても大きかったです。軽症例から重症例、頭頸部から腹部、四肢まで、多岐に渡る症例を経験することができます。最初の1回目の救急当番では、「自分が上手くできるだろうか」、「見逃したりしないだろうか」、と不安で一杯でしたが、杞憂でした。上級医の先生方はとても指導熱心で、些細な質問にも丁寧に答えてくださいますので、いつでも助言を頂ける環境で業務を行うことが出来ます。また、救急の当番は、日勤帯・準夜帯・深夜帯の3交代制で、体に大きな負担なく業務を行うことができます。

 私が研修病院を選ぶ際、当院で研修したことのある先輩先生方に相談してみると、多くの先生方は口を揃えて、「診療科ごとの垣根が低い」と言われていました。研修を行いその言葉の意味を実感しております。そもそも各科の先生方が研修に対して非常に協力的であることはもちろんですが、それに加え、先程述べた救急当番が大きいと思っています。救急業務は診療科に関係なく、病院全体で行うため、ローテートしたことのない科の先生とも救急業務を行います。日々の業務で、“一緒に仕事をしたことがある先生”が増えていきますので、困ったことや知りたいことが出来たとき、行動へ移すハードルが低くなると思います。さらに、この話は診療科に限った話ではありません。看護師、薬剤師、技師、療法士、栄養士と各部門のスタッフとも密接に関わり、それぞれが得意とする分野の相談を気軽に行うことが出来ました。

 研修医同士、1年目のみならず、2年目の先生方とも気軽に相談、協力できる環境にあり、とても充実した研修生活を送ることが出来ました。

初期研修1年目 松本 医師(協力型)

初期研修1年目
(協力型)
松本 医師

 

 僕は一年間松山市民病院で協力型として研修をさせていただきました。短い時間ではありましたが、ここで研修をしてよかったと考えています。研修の中で感じたことを何点か紹介させていただきたいと思います。

 まず一つ目ですが、研修病院として大きすぎず、病院全体でスタッフとの距離の近さを感じたところです。上級医には自分が実習している科を越えて質問や相談をすることができ、研修期間中にあった様々な疑問をぶつけることができました。病棟スタッフの方も相談しやすく、まだ不慣れな病棟業務を数多くサポートしていただきました。

 また、救急日では医師として大切な診察の基礎を学ぶことができたのもよかったです。松山市民病院では8日に一回の救急日に内科、外科、整形外科、脳外科…など自分の研修科に合わせた科の救急に配属されます。頭の中ではわかっていても実際に行動するとなると難しいもので、まず行うべきことや、考えること、患者さんとのコミュニケーションの取り方などを学ぶことができ、成長を感じることができました。

 そして、研修医として学ぶことも大切ですが、まだまだ社会人一年目ということもあり、時には息抜きも必要です。ただ学生の時とは違って休みがたくさんあるわけではないですし、研修している科によって仕事が終わる時間も異なったりするため、なかなか時間を合わせにくいのが現実です。しかし松山市民病院は松山市内の中心地に近いところに立地しているため、遊びに行くのにもあまり時間はかからないので、仕事が終わってから集合することもありました。皆でご飯を食べたりお酒を飲んだりしながら、研修の中で出た悩みや疑問などについて研修医同士でたくさん話し合い、高め合うこともでき、とても良い時間を過ごすことができました。

 ただ、自分は将来進む科を大まかに決めており、ローテーションもあまり迷わなかったのですが、まだ進路を決めていない人やたくさんの科を回りたい人にとっては神経内科、精神科、産科、婦人科など市民病院には常勤医師がいない科があるため、他院での研修となってしまうことは少しデメリットかもしれません。また、専門的な疾患や重症患者は大学や専門医のいる他院への搬送となることもあります。そういった希望に対して大学での研修もできるそうなので、興味がある人は相談してみるのもいいと思います。まずは一度見学に来てみてください。将来の研修病院が決まるかもしれません。

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