2017/10/30
頭痛3兄弟と脳卒中予防10か条
「かかりつけ医は大切」 平成19年10月11日(木)、松山市民会館で開催された第55回松山市通俗医学講座(松山市医師会主催)で、頭痛や脳卒中の知識を深めてもらおうと「頭痛3兄弟と脳卒中予防10か条」のテーマで、約700人の市民にお話いたしました。 「頭痛3兄弟」として、女性に多く、吐き気などを伴い、体を動かすことができないほどひどい場合もある「片頭痛」、ストレスや緊張が原因で、マッサージや運動で楽になることもある「緊張型頭痛」、目の奥の痛みが特徴で1年や1日のうちで決まった時間帯に起きやすい「群発頭痛」を紹介しました。(以下の表をご参照ください)
頭痛にもいろいろ
1.普段起こる頭痛
風邪、二日酔い、心配ごとなどが原因の頭痛です。本人も頭痛の原因がわかりやすく、原因が無くなれば症状が治まる頭痛です。「病気」というほどのことはない頭痛です。
2.脳の病気による頭痛
脳腫瘍やくも膜下出血など、脳の病気が原因の頭痛です。頭部MRIやCTにて異常をとらえることのできる頭痛です。
3.慢性頭痛 -いわゆる頭痛3兄弟-
繰り返し起こる強い頭痛に悩まされるが、はっきりした原因・異常が見つからない頭痛です。いわゆる「頭痛もち」と呼ばれる頭痛で、「頭痛が頭痛の種」と悩んでいる方は30%以上と言われています。
①緊張型頭痛
長時間に及ぶデスクワークなどにとる頭部・頚部の緊張や、精神的なストレスで起こる頭痛です。頭全体がギューッと締め付けられるような痛みのことが多いです。
②片頭痛
頭の片側、または両側に、ズキンズキンとする痛みが起こります。吐き気がしたり、光をまぶしく感じたり、音に敏感になるなどの症状を伴い、女性に多い頭痛です。
③群発頭痛
1年の決まった時期、毎日の決まった時間帯に、目の奥に起こり、えぐられるような、何かで突き刺されるような激しい痛みが起こる頭痛です。
医師の診察を受ける際のポイントとしては、頭痛の起きた日時や痛みの強さ、部位など症状をメモしておくことです。
頭痛で受診の際の心得
- 頭痛が起こった日時は
- 痛みの強さとその後の経過は
- 痛みの部位は
- どんな痛みか
- 合併する症状は
- 頭痛が起こったときの状況は
- 薬を使用したかどうか
- 薬以外の対処法は
- 生活に支障をきたしたかどうか
脳卒中については、禁煙、食事、運動などの生活習慣の見直しと、かかりつけ医をもつということが大切。40歳を過ぎたら「医者にかかったことがないのが自慢」などと言わず、いざという時に自分のどこがおかしいのかすぐに分かるよう、自分の日頃の状態を知っている医者を身近に作っておきましょう。
脳卒中予防10か条 (社団法人脳卒中協会)
- 手始めに高血圧から治しましょう
- 糖尿病、放っておいたら悔い残る
- 不整脈、見つかり次第すぐ受診
- 予防には、たばこを止める意思を持て
- アルコール、控えめは薬、過ぎれば毒
- 高すぎるコレステロールも見逃すな
- お食事の塩分・脂肪、控えめに
- 体力にあった運動続けよう
- 万病の引き金になる太りすぎ
- 脳卒中、起きたらすぐに病院へ